足利の三大観光名所のひとつ「栗田美術館」です。
伊萬里、鍋島を館蔵する世界最大の陶磁美術館で、
大きな特色は、江戸時代(1603~1867年)に、肥前鍋島藩で生産された
伊萬里、鍋島のみを展示していることです。
「これ以外の作品に対しては一顧だにせざる
信念と一貫した思想の美術館である」とのこと。
また三万坪の景勝の地にある園内の庭園も、栗田美術館の大きな魅力の1つです。
そして今日はその園内にある茶室を元に、以前書いた「扉」の話をしましょう。
茶室に於ける扉は「躙口(にじり口)」と呼ばれる、
高さ・幅が60cmほどの小さな出入口があります。
ちなみに「にじる」というのは両拳をついて膝で進むような動き方のこと。
しかし、なぜこんなに入り口が小さいのか。。。
実は、茶室は外とは別の世界という考え方があるからで
外のけがれを躙口を通ることで落とす、地位や身分の高い人でも頭を下げさせる、
という目的で作られたものなのです。武士は刀を差したままでは入りにくく、
命より大切な刀も、ここでははずさなくてはいけない。
地位や身分が重要なこの時代に、こうした思想を茶室に取り入れたことは驚きです。
芸術に命をかけるって素晴らしいですね。
よぅだ
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